フジテレビ系木曜ドラマ「モンテクリスト伯―華麗なる復讐」が4月19日から始まり、原作に注目が集まっています。
原作は、日本では、「巌窟王」という名前で子供のときから親しまれている、アレクサンドラ・デュマの書いた「モンテクリスト伯」です。
原作の「モンテクリスト伯」は、1844年から1845年に書かれた小説ですが、それを現在の2017年に設定を変えて、ドラマ「モンテクリスト伯―華麗なる復讐」は作られています。
「モンテクリスト伯」の原作はどんな物語で、ドラマではどう違うのか、徹底調査しました。
最初のアレクサンドラ・デュマの原作の「モンテクリスト伯」について紹介します。
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【モンテクリスト伯】の原作はアレクサンドル・デュマ「モンテ・クリスト伯」
「モンテクリスト伯」の原作を書いたアレクサンドラ・デュマは、正確には、アレクサンドラ・デュマ・ペールと呼ばれます。
ペールは「父」を表わす言葉です。
ペール(父)と付ける理由は、小説「椿姫」を書いた、子供のアレクサンドラ・デュマ・フィスと区別するためです。
原作の「モンテクリスト伯」のあらすじ
舞台は1815年のフランス帝国のマルセイユです。
主人公は、マルセイユの船乗りのエドモン・ダンテスです。
エドモン・ダンテスは、航海中にエルバ島へ行き、ナポレオンがパリのノワルティエに書いた手紙を託されます。
ダンテスは、航海から帰ると、船長に昇格し、婚約者のメルセデスと結婚することになっていました。
それを快く思っていなかったのが、船会社の会計士ダングラールと恋敵のフェルナンです。
2人で共謀して、ダンテスが、秘密文書を預かってきたと密告します。
ダンテスは、婚約披露のパーティー中に逮捕されます。
逮捕した検事代理のヴィルフォールは、手紙の宛先のノワルティエの子供で、父親と自分の破滅につながると考え、ダンテスを無実の罪でマルセイユ沖の牢獄へ入れます。
ダンテスは、牢獄で隣の独房のファリア神父に出会い、財宝のある所を聞きます。
14年後の1829年に、フェリア神父は死に、ダンテスは脱獄し、財宝を手に入れて、モンテクリスト伯と名乗って、復讐を開始します。
それでは、以上のあらすじが、ドラマでは、どのように変えられているのか紹介します。
【モンテクリスト伯】原作の舞台を「現代の日本」にしてドラマに!?
原作の「モンテクリスト伯」を現在の日本にかえたドラマのあらすじ
舞台は、2003年春、日本の小さな漁師町です。
主人公の漁師・紫門暖(ディーン・フジオカ)は、婚約者の目黒すみれ(山本美月)と結婚することが決まっていました。
紫門暖(ディーン・フジオカ)が、遠洋漁業にでていて、乗っていた遠洋漁船「海進丸」が遭難します。
海難事故で船長が死に、紫門暖は船長から手紙を託されます。
紫門暖を快く思っていないのが、恋敵の南条幸男(大倉忠義)と会社上司の神楽清(新井浩文)です。
手紙の宛先が、投資家の入間貞吉(伊武雅刀)でそれの息子で刑事が入間公平(高橋克典)です。
恋敵の南条幸男と会社上司の神楽清に、テロ支援の手紙を持っていると告発され、刑事の入間公平が、父親の入間貞吉を守るために、紫門暖に罪をかぶせて、異国の牢獄へ送ります。
牢獄で、ラデル共和国の元大統領ファリア真海に会い、脱獄を手伝うがファリア真海が死に、その隠した財宝を入手します。
14年後の2017年に、紫門暖は、脱獄して、手に入れた財宝を持ち、モンテクリスト真海と名前を変えて日本へ帰ってきます。
それから、無実の罪に落とした、南条幸男、神楽清、入間克典などへの復讐が始まります。
簡単に、上に書いた原作とドラマを比較すると、下表のようになります。
題名 | モンテクリスト伯 | モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐― |
投獄された年 | 1815年 | 2003年 |
投獄された所 | シャトー・ディフ | ラデル共和国 |
脱獄した年 | 1829年 | 2017年 |
主人公 |
エドモン・ダンテス モンテクリスト伯爵 |
紫門暖(ディーン・フジオカ) モンテ・クリスト・真海 |
財宝をもらった人 | ファリア神父 |
ラデル共和国元大統領 ファリア真貝(田中泯) |
婚約者 | メルセデス | 目黒すみれ(山本美月) |
恋敵 | フェルナン・モンデゴ | 南条幸男(大倉忠義) |
密告させた人 | 会計士・ダングラール |
船員・神楽清(新井浩文) |
手紙の届先 | ノワルティエ | 投資家・入間貞吉(伊武雅刀) |
投獄した検事 |
検事代理・ジェラール (ノワルティエの子供) |
刑事・入間公平(高橋克典) (入間貞吉の子供) |
以上を見ても、ドラマは、原作をかなり忠実になぞって、作られていることが分かります。
ちなみに、ドラマの脚本家は、黒岩勉です。
黒岩勉は、1973年7月19日に、埼玉県に生まれた構成作家、脚本家、小説家です。
青山学院大学経営学部を卒業後、ラジオ・テレビ番組の構成作家になり、2008年フジテレビヤングシナリオ大賞で佳作賞を受賞し、脚本家の道に入りました。
テレビドラマの脚本家デビューは、フジテレビ系列で2009年に放送された「世にも不思議な物語」の特別編「自殺者リサイクル法」でした。
その後、フジテレビのドラマ「謎解きはディナーのあとで」などを担当し、2017年にはフジテレビ「貴族探偵」を担当しました。
関西テレビ、テレビ朝日などでも脚本を書いていますが、フジテレビのドラマが圧倒的に多い脚本家です。
Twitterで黒岩勉さんの口コミを見ると、
ずいぶんツッコミどころ満載だけど、強い話だなーと思ったら、脚本は黒岩勉さんなのですね。
僕のヤバイ妻の黒岩さん。
なるほど、なドライブ感。やりすぎ感。次も見たい感。
モンテ・クリスト伯、おもしろい。
脚本家の黒岩勉さん、どこかで見たことある名前だな思って調べたらストロベリーナイト書いてた。
なるほど、通りで食い付くわけだー。
誰の趣味でか拷問シーン長すぎてうんざりした以外はすっごく面白かった!と思ったら脚本が黒岩勉さん^^
早く続きが見たいなあ。#モンテクリスト伯
脚本家の黒岩勉さんが書いたドラマとか映画っておもしろいのしかない気がする
など、黒岩勉さんと知って、期待する声が多数見受けられました。
原作があるので、脚本家もそれに従って書くので、難しい作業になると思いますが、期待している人が多いので、頑張って欲しいと思っています。
それでは、「モンテクリスト伯」の原作の小説の評価を紹介します。
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【モンテクリスト伯】原作の小説の評価が高い!
アレクサンドラ・デュマの書いた小説「モンテクリスト伯」は、1844年から1846年の2年間にわたり、フランスの大手新聞「デバ」紙の連載小説として発表されました。
新聞小説の性格上、購読者をつなぎとめるために、毎日の文章の中に、前日の疑問の解決と翌日へ持ち越す疑問を入れていました。
毎日、謎解きをしながら読むような構成になっているので、面白く、大ヒットして、作者は億万長者になったと言われています。
原作の小説を読んだ人が、
寝るのを忘れて読みふけりました。
人物の内面描写がすばらしく、読み応えがあります。
主人公が、陰謀により、無実の罪に落とした人たちを罠にはめていくのに引き付けられる
などと面白かったを感想を書いている理由は、謎解きがあらゆるところにあり、推理小説を読むように読めるためだと思います。
原作の面白さを、ドラマでどのように表現するのか、ドラマにも興味がわきます。
それでは、原作は難しいのかどうかについて紹介します。
【モンテクリスト伯】原作は「難しい」との意見も!?
「モンテクリスト伯」の原作は、フランスでの出版が1844年から1866年で、18巻本として出版されました。
フランス語で書かれているため、日本では戦前に翻訳されました。
戦前の翻訳であるため、仮名遣いが変わっていたり、難しい漢字が多かったり読みにくいのは確かです。
「モンテクリスト伯」の内容は、復讐の物語ですから、内容が難しいことはないのですが、日本語への翻訳で難しくなったと思われます。
あらすじだけ知りたければ、児童向けに訳したのを読むとか、漫画を読むのも良いと思います。
児童向けでは、講談社から「巌窟王」が、集英社からも「巌窟王」が出版されています。
漫画であれば、白泉社の「モンテクリスト伯爵」が出版されています。
次に、「モンテクリスト伯」は長い物語であることを紹介します。
【モンテクリスト伯】原作は岩波文庫版で全7冊もある長い物語!?
「モンテクリスト伯」は、フランスで1844年から1846年に出版された時は、18冊に分かれていました。
新聞に掲載して、約1か月分を本にして出版したような冊数です。
現在日本で、文庫で読める「モンテクリスト伯」の完訳は、山内義雄訳の岩波文庫「モンテクリスト伯」全7巻です。
この文庫も、今は品切れで、印刷中とのことです。
AMAZON、楽天BOOKSなどでも品切れとか、定価より高いプレミアム価格になっている場合があります。
次に、原作とドラマの違いを紹介します。
【モンテクリスト伯】原作とドラマの違いは!?
原作とドラマの最も大きな違いは、原作が1800年代のフランスを舞台にしているのに対して、ドラマは現代の日本を舞台にしている所です。
話の舞台がことなるので、主人公も少しずつ設定を変えていますが、できるだけ原作に忠実にドラマの主人公を決めたようです。
原作に出てくる人物に相当する配役が、ドラマに出てくるので、原作のあらすじを知っている人には、物語がどう展開するのか興味が持てると思います。
ドラマを見た人の感想の中に、「投獄前と脱獄後とで、全然顔が変わっていないのに、誰も紫門暖に気づかないのはおかしい」というコメントが多く見かけられますが、ドラマですから、些細なことは無視して、原作と、どこが違うのかを考えながら楽しんだ方が面白いと思います。
次に、原作を読んだ感想を紹介します。
【モンテクリスト伯】原作を読んだ感想は!?
岩波文庫の「モンテクリスト伯」を読んだ人の感想を抜粋して紹介します。
「ドラマに影響されて大人買い。
さて、古典文学を読みこなせるのか…とドキドキした割には、ワクワクしながらの読了でした。
後半、ファリア神父とのやり取りが面白くて一気読みでした。」
「日本ドラマ化に伴い、読了。
復讐劇の古典だが…原作はナポレオン没落後の 政治背景があり、興味深い。」
「思ってたより面白いし読みやすい。」
「復讐を心に誓った彼が、死ぬ事を思う弱い青年から変貌していく描写は、見事なまでの迫力を感じる。」
「再読。投獄、そしてダンテスとファリアの出会い、宝の秘密まで。
古典とは思えない読みやすさ。」
など、ドラマを見てから、興味を持って、原作を読み始めた人が多いようです。
読みやすいという感想が多いのは、意外です。
ドラマで、あらすじを知って読むから読みやすいのでしょうか。
まとめ
フジテレビ系列で、放送されている木曜ドラマ「モンテクリスト伯―華麗なる復讐」の原作であるアレクサンドラ・デュマの書いた小説「モンテクリスト伯」について紹介し、ドラマとの違いを説明しました。
また、原作を読むために、現在出版されている文庫本・ダイジェスト版や漫画についても紹介し、原作の読者の感想についても紹介しました。
本記事を参考に、ドラマを見ながら、原作も読みたいと思う人が増えれば幸いです。
そんなモンテクリスト伯のドラマは、原作の登場人物にかなり忠実に再現された日本版モンテクリスト伯となっていて、ドラマを見ながら、原作も読んでいる人もいますね。
ドラマの脚本家は黒岩勉さんで、期待する声や続きがまた見たい声があがっていることがわかります。
ドラマも原作もどちらも見るのがモンテクリスト伯のおもしろさを深く堪能できそうですね。
まだドラマをきちんと見ていない人は、1話(初回放送)のあらすじや評判や見逃した場合の観る方法などを書いていますので、もしよかったらご参考にしてみてください。
どんどん続きが観たくなるモンテクリスト伯の復讐劇になっています。
⇒モンテクリスト伯の肝心の第1話(初回放送)のあらすじや口コミ、ドラマを見逃してた人はこちら
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